新しい年が始まりました。本年が社友会会員各位にとって健康で平和な、明るい年となりますことを祈念いたします。今後とも社友会ホームページを御贔屓に、よろしくお願い申し上げます。
さて、お正月となると何かとお酒をたしなむ機会も多いというもの。先日、たまたまこんな記事に出っくわしました。
「酒は百薬の長」
よく知られているこの言葉は、王莽(紀元前45~紀元後23年、前漢から禅譲され「新」を建国)の言葉で、塩、酒、鉄を専売化した際に述べられたものだそうです。
また、古代ギリシアのヒポクラテスは、ワインを「最も有益な薬」と呼んだそうな。
一方で、こうも言われます。
「酒は百毒の長」
あるいは「命を削る鉋」とか「諸悪のもと」とも。
『徒然草』には「百薬の長とはいへど、よろづの病はさけよりこそおこれ」とあります。
貝原益軒は「酒は少し飲めば甚だ人に益有り、多くのめば又人をよく害する」と断じています。
酒の効用のエビデンス
日本を含む世界各国での10年以上にわたる疫学的調査により、適量のアルコールを摂取している人は、心臓病、がん、糖尿病、肝硬変などを発症するリスクが低いことが明らかになっているそうです。その被験者の合計は100万人を超えるとのこと。
2013年に、広島大学大学院生物圏科学研究所、独立行政法人酒類総合研究所、およびビール酒造組合が共同で動物実験を行いました。その結果、適量のアルコール摂取は健康にもプラスになることが世界で初めて実証されました。
老化を抑制する検証実験では、老化促進モデルマウスを検体にして、1%エタノール水を与えた群ではエタノールを摂取しない対照群に比べて老化スコア(毛並み、目、皮膚などの外観を数値化)が著しく抑制された。ところが2%エタノール群では、逆にその効果が弱まった。
また、肝機能に関しては、高脂肪食摂取ラットに1%エタノールを含む飲料水を摂取させると、エタノールを摂取しない対照群と比べて肝機能が改善され、その効果は2%エタノールの摂取群よりも顕著であった。
更に、血中尿酸もエタノール摂取群では減少しており、高尿酸血症や痛風の抑制効果も示唆された。
1%エタノール水の摂取が老化や肝機能低下、糖尿病などの抑制に効果的であるというエビデンスが示されたわけです。この摂取量を日本人に換算すると、1日10~20g 程度。1日当たり日本酒1合、ビールなら大瓶1本ほどに相当します。
私事で恐縮ですが、私の父親は若いころから毎晩ビール一本の晩酌を楽しみにしておりました。90歳近くまで健康寿命を維持した父親の、これが健康の秘訣であったのかもしれません。それでもたまには泥酔して帰宅し、母親を困らせてもいましたが。
お酒と健康に関しては関心も高く、巷に様々な情報があふれています。総じて、適量をたしなむのは、ストレス解消につながるため、悪いことではない、との論調のようです。
で、その「適量」が日本酒1合、或いはビール一本。。。
~~ビール一本に留めるのがいかに難しいことか~~