マイクッキング ~作ってみました
事務局
大慈彌氏、山下氏から、「男の手料理」のまつわる楽しいお話に加えて、手軽でおいしそうなレシピをご紹介頂きました。月賀カワル氏が大慈彌氏の「豚肉ときのこのビネガー風味」をふるまったとのことでしたので、事務局では山下氏の「鯛の兜煮」を調理してみました。
事の起こりは、近くの魚屋で鯛の兜を目にしたこと。山下氏のコメント通り、ずいぶんとお手ごろな価格です。
さっそく入手してまずは前処理、湯引きし鱗と血合いを取り除きます。湯引きの温度が70~80℃と随分と低めです。鯛のアラ炊きでは沸騰水にさっと通しますが、ここでは低めの温度でゆっくりと湯引きするらしい。山下氏にお尋ねしたところ、沸騰水では兜の皮がはがれて奇麗にできないのだそうな。なるほど!
料理酒1Cupに、みりんと少なめの砂糖を溶かし、鯛のお頭をいれて、煮汁が足りない分は水を加えました。以降、山下氏のレシピ通りに事を進め、醤油は少なめ。
「煮すぎると身が固くなります」との注意条項に従い、時間で兜をとりだし、煮汁を煮詰めてお頭の上からかけて立派な兜煮の出来上がり。うめ大根と小松菜のお浸しを添えて食卓に並べます。
なかなかの上出来、審査員(家内)も二重丸の評価でした。湯引きの後の鱗取りが雑で、せっかくの鯛の皮がところどころはがれてしまっていますが、初めての作品だから許してもらおう。
唯一の失策は、日本酒に「鶴齢」を用意したことでして、この日本酒、コメの風味が素敵な飲みやすい甘めの日本酒ですが、兜煮に適切とは言い難い。もっと辛口の酒が似合うようです。 |
|
 |
山下様、ご指導有難うございました。
~後日談
ある日本通のイギリス紳士と、日本食のあれこれで盛り上がった際、彼曰く、
「一つだけ、食せないものがあった。それはタイの兜煮だ。」
このイギリス紳士は「シロウロの踊り食い」も好んで食する食通。そんな彼でも、兜の目に睨まれて箸が出せなかったそうです。