10月7、8日に開催された九州のウォークレースに、盲ろう者のよしちゃんと一緒に参加し完歩してきました。ルートは北九州の行橋市から別府市までの100kmです。主に国道10号線を南下します。コースは福沢諭吉で有名な中津、全国4万社ある八幡様の総本山で有名な宇佐、「荒城の月」で有名な滝廉太郎の故郷の日出を経由して、ゴールの別府市的ヶ浜公園までの100kmです。ゴールの別府は、源泉数及び湧出量とも日本一の有名温泉です。ゴールの公園にも温泉があり、参加者はレース後に入浴できます。参加者が4千人以上の人気の高いレースです。
行橋正八幡宮を、10月7日の正午からウエーブスタートしていきます。道が狭い箇所が多く、並列歩行は禁止されています。我々は伴歩参加なので、最後尾スタートの条件で参加が認められました。伴歩参加は我々のみのようです。我々は午後1時12分最後尾からスタートしました。暫くして川幅50mほどの今川を渡ります。水量管理ダムに並行して設けられている幅1メートルほどの手すりのないコンクリート歩道を一人ずつ渡ります。ここで1時間ほど渋滞待ちとなりました。ダムの横を通る時は、物凄い水量のゴーゴーと体に響く轟音で、脚が竦みます。
36.1km地点のチェックポイント中津中央公園には、午後8時50分到着です。睡魔と戦いながら61.6km地点のチェックポイント宇佐郷の駅には、午前2時25分到着です。歩道の狭さと路面の不規則な凹凸には、常時悩まされます。国道なので大きなトラックが轟音なびかせ通過していきます。路面の凸凹でバランスを崩すこともあり、よしちゃんはかなり怖かったと思います。途中よしちゃんが歩道の突起に引っかかり、私も止めきれず、転倒してしまいました。幸い歩行は継続できました。よしちゃんのガッツはすごいです。雄鶏の時の声を聞き、夜明けを迎えました。
87.3km地点のチェックポイント日出町保健福祉センターには、午前8時18分到着でした。ここまでくればゴール確実です。道も広く平坦になり、安全です。ゴールの別府の街の景色が少しずつ近づいてくるのを見ながら歩く気分は最高です。午前11時過ぎに、順位1508位でゴールしました。完歩者3434名(総参加者4664名、完走率73.6%)中の1508位で、素晴らしい成績です。3千人以上抜いたことになります。
ゴールではもの凄い歓声に迎えられました。よしちゃんもゴール直前から感動し、顔をくしゃくしゃにして喜んでくれました。ゴール後も多数の方から驚きと賞賛の声をいただきました。よしちゃんのゴールする姿からパワーをもらったと言われる方が何人もおられました。パートナーの私も、とても誇らしい気持ちでした。それに、よしちゃんの強い気持ちには本当に感心しました。
最後に、反省点です。このコースは素晴らしいですが、危険箇所が多いです。昨年も救急車で入院した健常者の転倒事故があったようです。今回は幸い大事故にはなりませんでしたが、大きくバランスを崩すヒヤリハット事故が、何回もありました。このようなコースを伴歩でより安全に完歩するには、(1)複数の伴歩者と、(2)レベルの高い手話通訳可能な方の参加が必要と思いました。
以上
