平成二十年に妻の誘いで蜀紅短歌会へ入会、平成二十七年にりとむ短歌短歌会へ入会しました。
短歌を始めて十年余、妻は短歌の四十年選手。私の作歌期間に合わせ、「夫婦歌集」を作ることを思い立ち、三枝昂之先生にご相談しましたら、「それはいい企画だ」と言われ、先生のご指導を仰ぎながら、歌集作りをはじめました。平成二十年以降の短歌誌『蜀紅』『りとむ』に掲載された作品を中心に、夫婦の歌を纏め、選歌していると、我々の歌は、日記の様な歌なので、編年体で纏めることにしました。
又、表紙のデザインは、絵心のある孫(大学一年生)が描いてくれました。
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歌集 二輪草 藤本寛・征子
A5判上製 284ページ
出版社 青磁社
ISBNコード 9784861984815 |
三枝昂之先生の跋文より
暮らしの機微を詩にすくい上げる短歌。
そして人生の応援歌でもある短歌。
短歌に詠むから暮らしの折々が永久保存される。
『二輪草』という夫婦歌集がそうした短歌の
徳を教えてくれる。
三首(寛)
お遍路の一人一人の足跡が一筆書きの四国路となる
スーパーのレジに並びて垣間見る他人の生活我の生活
風やわく日射しもやわく川沿いの朝陽さす道二人で歩む
五首(征子)
入りゆけば紅葉きわまる雙津峡五臓六腑を染めて紅
七羽の鵜手早く籠に押しこみて鵜匠漕ぎ出す夜の錦川
病窓を茜に染めて沈む陽をながめておりぬ 明日は胃のオペ
味噌汁を「ばーちゃんスープ」と孫達は呼びて次つぎおかわりをする
糠床に「おはよう」いいてかき混ぜる私に日課三月となりぬ

2016年1月2日 金婚式集合写真(歌集の巻末に掲載した写真)