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先に「日本語で歌うシューベルト第1巻」(抜粋29曲)を出版しましたが、その続きとして、改めて彼の生涯17歳-31歳の作品から92曲を選び、第2巻と第3巻に纏めました。
今回、その前半生の作品51曲を第2巻として出版しました。
第3巻も追って出しますが、第1巻から通算すると合計121曲、彼の全歌曲の約20%になります。
日本語で歌うシューベルト第1巻及び第2巻はAmazonネット通販でご購入頂けます。 |
私がこの本を作ろうと思ったきっかけは、ほんのちょっとした偶然の出会いでした。外科治療の10日余りの入院の余暇善用と思って軽い気持ちでディートリヒ・フィッシャーディースカウのシューベルト歌曲集CD全459曲をICレコーダに写し、楽譜集と共に持込んで、朝から晩まで10日間ひたすら聴き続けたことにあります。
それまで私はシューベルトの音楽はミュラーの「水車小屋」「冬の旅」に代表される、内気で謹厳実直な修道僧のような、モノクロームの世界と思い込んでいました。ところが、そこで見たのはそれと全く違う「燃えるような恋の歌から、人生を嘆く厭世の歌まで、あらゆる方向に広大に拡がった輝き煌めく宇宙」でした。それは驚きであり衝撃でした。
この衝撃を日本中の人に共有して貰いたいという衝動が抑えられない位に高まり、イヤフォンと楽譜の束を昼夜片時も離さず、日本語訳詩を創り続け、歌い続けずにはおれなくなりました。
シューベルトはその短い31年の生涯で歌曲を約650曲作りました。でも何故か日本では没前年の僅か2ヶ月で作った「冬の旅」と、その他ごく少数の曲だけが知られています。本当は、ゲーテ、シラーの激しい(過ぎる?)恋の詩や、親友マイアホーファの厭世警世の歌を初め、煌めく珠玉の名曲が何百もあるのです。 彼の音楽は、恋の歌お酒の歌、愉快な歌、悲壮なまでに美しい歌。あらゆる方向に広がった輝き煌めく宇宙です。
シューベルトの真の魅力をもっともっと知って貰いたくてこの本を作りました。
■参考資料(PDF形式)
・「第2巻目次_日本語で歌うシューベルト第2巻」
・「譜面サンプル_日本語で歌うシューベルト第2巻」
・「対訳表サンプル_日本語で歌うシューベルト第2巻」